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2005.05.18

読書記録:奥田英朗 東京物語

[書誌情報]
タイトル   東京物語
著者     奥田英朗
出版社   集英社文庫
あをねこ的評価  ☆☆★★★

 読後さわやか。

 でも困ったことにそれだけなんだなあ。うまいんですよ文章が。懐かしいんですよディテールも。でもね。

 読んでる最中に、つい宮本輝の「青が散る」とか、柴田よしきの「少女たちのいた街」とか、田中康夫の「なんとなくクリスタル」とか、山田詠美の「アニマル・ロジック」とか、とにかくなんだか似たテイストの他の人の作品がどんどんアタマに浮かんじゃうのね。しかもこうやって書いてみるとどこが似てるんだか全くわからんし。

 つまりは賞獲得作家っぽい文章、ってことなのか? 

 そうやってアタマが浮気しっぱなしで、ストーリーに没頭したわけでもないのに通勤の一往復で読みきれてしまう小説ってどんなもんかね。さわやかだけど、うまいんだけど、あまし読んでよかったという気がしないんだな。

 巻末の解説を読んで、やっぱデビュー作とか、他の賞獲った小説とかを読まないといかんと思った。邪魔〈上〉,邪魔〈下〉とか真夜中のマーチとかが面白そう。今度探してみよう。

 直木賞獲ったとたんに、あちこちの出版社から書き下ろし量産する体制はいー加減やめてほしいなあ。

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Tracked on 2005.05.27 04:59 AM

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Tracked on 2005.06.01 06:32 PM

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