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2004.10.18

小学校のローマ字教育

 うちの子もローマ字を習うお年頃になり、先日そのテキストを見る機会があったのだが。

 既に世の中一般に流布しているヘボン式でなく、訓令式(タチツテトをTaTiTuTeToと書かせる)で教えているのはまあしょうがないにしても。

 をい(-_-#)。外来語をローマ字で書かしてどーすんだ???
ケーキをkeki(しかもeに山型記号つき)、カメラをkameraと綴らせる意味が、いったいどこにあるというのだ!

 そもそも何で、いまや社会では使われていない訓令式なんかで教えてるんだあ、と思ってちょいとネット検索してみると。
 なんだかお役所じたい、何がなんだかわかってないような。
 大雑把に言って、ローマ字を「国語」として教えたい一派と、「英語」として教えたい一派が、主たる訓令式、ヘボン式に加えて日本式なんてのも持ち出してローマ字教育の標準の座を争っている、らしい。しかしながら、ローマ字の授業なんて国語の時間の中で大した部分を占めてないので、なんかあやふやなまま放置されてるという感じ。

 でもねえ。やっぱTiをチ、と読ませるのは、抵抗ある。後々の英語教育に差し障りがある、というだけじゃなく、こう書かれたらガイジンはチとは読んでくれないだろう。

 だいたい、そもそもローマ字の存在意義とは、「日本語を国際標準たるアルファベットで表記する」ことであるはず。とすれば、その表記は第一義的には日本文字の読めない外国人のためにあるものであって、まず外国人が正しく読め、発音できることが必要不可欠だと私は考える。

 ローマ字は日本人どうしでOgenki desu ka?なんて文をやり取りするためにあるのではない。日本人が外国人に、"I'm Sato from Tokyo."と話す時の、サトウやトウキョウの部分を表現するためだけに必要なのだ。あるいは、"Apples are called 'Ringo' in Japan." と言う時のために。

 ならば、無理に日本の五十音表に当てはめたTaTiTuTeToなんてまるでナンセンスで、ガイジンがタチツテトと発音できる一番近い綴りをそれに当てはめてやるのが当然だと思う。その点から言えば、ヘボン式が一番合理的だろう。

 ローマ字が、英語より早い時期に、小学校で教えられるのはなぜか。
 一般の子どもにとって、ローマ字教育は生まれて初めてアルファベットに触れる機会だ。見慣れぬ異国の文字を操るにあたって、まず自分の馴染んだ国語の表記から始めることで、それぞれの文字の発音特性を学ぶことができる。それは、「耳から入る外国語教育」が出来ていない現在、比較的合理的なやり方であると思われる。

 それは、母国語を表記してはいても、れっきとした外国語教育なのだ。アルファベットは日本語ではない

 日本で英語教育が必須とされているのはなぜか? それは日本人が世界の一員として、国際社会の(蓋然的)共通語を知っておく必要がある、と考えられているからだ。つまり英語教育は、日本内部のためではなく、対外活動の道具として必携とされているのである。
 ローマ字は、子どもの「国際化教育」の、大事な大事な第一歩なのだ。

 そこらへんを踏まえて、「チ」がTiではなくChiである理由や、Tuは「ツ」ではなく「テュ」であることなどを事細かに説明しつつローマ字は教えていってほしい。

 この先、小学校で英語教育が始まって、エィ、ビー、スィー、などと正確な発音でアルファベットの発音を教える一方でTaTiTuTeToなんてやってたら、子どもはぜーったい混乱するよ。

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Comments

はじめて御意を得ます

ウィキペディア「ローマ字論」のノートに擴張ヘボン式なるものを書いてゐます。

ネットで偶然知っただけですが、御興味をもっていただける方ではないかと考へ一筆ご案内申上げる次第です

匆匆頓首

Posted by: kmns | 2007.12.22 at 07:47 PM

>「外人が読みにくい」ことを理由にしていますが、その「外人」の対象は何でしょうか。
>英語圏の人だけを対象にしていませんか?他の言語圏の人はどうなるのでしょうか?

 そもそも、一つの言語を他言語の文字で表記させようということ自体に無理があるわけです。それでもその必要があるから、やらないよりはマシだから、なんとか工夫して他言語の文字をあてはめてるわけですよね。

 ローマ字表記は、あくまでそういう緊急避難的な言語表記方法ですから、完璧を求める方が無理というもの。畢竟、不完全ながらも最大多数の最大効用が得られるようなやり方を求めるしかありません。

 その考えに立てば、世界で比較的利用の多いアルファベットを使って日本語を表記する際に、アルファベット利用者のうちのかなりの量を占める英語圏の人々を念頭に置いて考えるのはごく妥当なことと思います。
 「他の言語圏の人」を問題にするなら、アラビア語圏やアジア圏の人にはアルファベットを使ってる時点で既にアウトです。(アラビア文字やキリル文字で日本語を表記する方法、誰か開発してますかね?)

 

Posted by: あをねこ | 2006.01.07 at 11:41 AM

「外人が読みにくい」ことを理由にしていますが、その「外人」の対象は何でしょうか。
英語圏の人だけを対象にしていませんか?他の言語圏の人はどうなるのでしょうか?

またたとえ、英語圏だけの人を対象にしても、所詮日本語をローマ字表記した場合
どのような形でもキチンと発音してくれるコトを望むのは無理なようです。

中国語のローマ字表記では「x」なんて無茶な字も使い変な発音をさせます。ローマ
字は現在では言語毎に、まあある意味勝手に使っているのです。その意味で、訓令
式は日本語の言語体系に極めて妥当性があり、規則的で覚えやすいです。

現在、野球選手の背中や駅名の表示に多用されるヘボン式(もどき)ですが、英語
圏以外の外国人が多数日本を訪れる時代になって、英語だけに配慮するヘボン式
は国際時代にそぐわないと思います。

Posted by: KEN | 2005.12.09 at 09:59 PM

ふむ。ひとつの見解ではありますな。

しかしながら、「ローマ字入力」なんてのはそれこそワープロが世に出て初めて起こった使い道なわけで、しかもそれによって表される字は日本語なんだから、打ち込み方なんてどーだっていいじゃん、というのが正直なところ。
つまりは、「ニコ」と打って(^_^)を端末上に打ち出させるのと同等のことなんだし。

Posted by: あをねこ | 2005.02.03 at 12:02 AM

Ogenkidesuka は おげんきです と「ローマ字入力」をするためにある。
そのためには t + aiueo で単純な方がよいわけだ。

「かな」は数が多すぎて覚えられないから、ローマ字入力なら簡単って論法が主流だ。困ったものだ。


Posted by: shino | 2005.01.23 at 01:16 AM

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